研究略歴
一貫した研究テーマは “非観測変数の定量化、ならびにその変数を用いた政策効果の実証分析”です。
過去の研究業績はこのテーマに沿った実証分析であり、大きく3つに大別できます。
  研究テーマ 業績No.(2015年以降のもの)
Ⅰ 政策効果の時系列分析(主に金融政策) 26a, 24a, 21b, 17d, 17c, 16d, 16c, 16b 
Ⅱ 地価・金融機関パフォーマンス関数のクロスセクション/パネル推計 25a, 23b, 23a, 21a, 19d, 19a, 18b, 18a, 17a 
Ⅲ 基礎自治体レベルの経済波及効果推計 20a, 19c, 19b, 18c, 17b, 16a 
Ⅰ.は日本のマクロデータ、Ⅱ.は市区単位のセミマクロデータ、Ⅲ.は個票データを用いた分析です。
成果と課題
3領域それぞれで一定の成果を出してきましたが、依然として残された課題もあります。
  成果 課題
Ⅰ 日本の金融政策の実体経済に与える効果と限界について論じています(16d, 16c )。
直近の16d, 16cでは、Eggertsson and Woodford (2003)やBech and Malkhozov (2016)による議論をもとに、QQEと実体経済の関係を分析し、アベノミクスの成果について論じています。
金融不安定性に着目し、経済システムの安定性を論じた共同研究には、日本を対象とした業績(17c, 17d )、やアメリカ、韓国があります。
国単位での政策効果言及に留まり、国内地域(空間)に関しては言及できていない。
Ⅱ GISを活用した地価関数推計を通じ、地価の変動要因を分析してきました。
関西圏を皮切りに全国3主要地域、そして全国約800市区まで拡大し、現在に至ります。
Capozza, et al. (2004) による理論的検討や、Shiller (2000)、Malpezzi (1999)によるパネル分析、Lamont and Stein (1999)、Abraham and Hendershott (1996)による時系列分析といった先行研究を反映させ、いくつかのモデルを日本のデータで検証した結果は、才田他(2004)ら先行研究結果の頑健性を高めるものでした。
国内地域の地価変動要因が解明できても、それを政策効果に繋げられていない。
Ⅲ 経済効測定調査の成果は、17c, 16aで公表しています。
また、地域特性に応じたパネル分析に関しては、全国約400の信用金庫を対象とした(18a, 17a)や地域銀行(地銀・第二地銀)を対象とした21a, 18bがあります。
これらでは、業務多様化に伴うパフォ-マンス効果について、Stiroh and Rumble (2006)やLaeven and Levine (2007)を参照しました。
地域毎の信用金庫の業務多様性分析に関しては、第一・第二地方銀行が含まれていない。
これらの課題を克服すると同時に、各領域での分析結果に他視点からの頑健性を付与する本研究の着想に至りました。
研究遂行のためにEViews、ArcGISを主とした分析ソフトウェア活用し、研究成果は以下3通りの方途で逐次公開してきました。
  1. 論文に掲載しきれない、推計モデル・各種統計量の結果群や、それらを主題図・アニメとしてマッピングした地図情報は、当ホームページにて逐次公開。
  2. 所属学会・研究会での定期的な報告。
  3. 関連ジャーナルへの投稿。
これら媒体・機会を通じ、国内外に発信していきます。
業績
学会・研究会報告
GISを活用した各種金融指標の表現例

市区郡別の平均年齢、加重平均地価(2025年)


信用金庫の地理的多様化率(2003年度)


得田・森(2019)より
2003年度 2013年度

地域銀行(地方銀行・第二地方銀行)の業務多様化率分布(2016年度)


得田・森(2018b)より

地域金融機関〔地銀〕本支店ネットワーク(2019年)



全国9エリアの加重平均地価分布(住宅地 地価公示〔2020年〕)

全国 市区町村 '83~'20

全国 都道府県 '83~'20





都道府県地価調査〔2019年〕

全国 市区町村 '83~'19

全国 都道府県 '83~'19